原価居酒屋で儲ける経営ノウハウ

今回は居酒屋経営で差別化している原価居酒屋についてお伝えしていきます。

原価居酒屋とは簡単に説明しますと、入場料や席料が高めに設定して、店内で注文する物は原価で飲食出来るシステムです。

今までに差別化が必ず必要とお伝えしましたが以前の記事にもまとめてありますので参考にしていただけたらと思います。

≫ これからは異常なお店が成功する!?飲食店で差別化してお客様を増やす方法

 

今回は普段の営業とあまり変わらない方法、メニューだけを変更するだけで出来る差別化。

原価居酒屋でも差別化でお店によってウイスキーやカクテルをメインにしているお店、日本酒をメインにしているお店、ワインをメインにしているお店があります。

今人気の原価居酒屋について実際に儲かるのか?

ということでもう少し細かくお伝えしていきます。

1.食べ飲み放題から原価居酒屋にシフト

私の個人的な意見ですが、この原価居酒屋、食べ放題や飲み放題のコンセプトを原価酒場に進化した内容になっていると思います。

食べ放題や飲み放題は最初に決まった金額を支払って好きなだけ食べれる。

食べ放題、飲み放題が一般的ではない時代には目新しい、利用者やお客様が「一度行ってみよう!!」と思い実際お店まで足を運んでくれる。

それが今では当たり前、どのお店も食べ放題、飲み放題があったりする、普通になってしまっています。

 

なので食べ放題、飲み放題も、「こんな料金で食べ放題なの??こんな高級食材まで食べ放題なの??」と驚き、差別化がないとお客様は来てくれないようになってしまった所で、今回の原価居酒屋です。

入場料や席料を払えば原価で飲んだり、お店によっては料理は普通の価格という流れ、これはもう食べ放題、飲み放題の改良と判断してもいいと思われます。

 

食べ放題、飲み放題では食べ残しや飲み残しが発生すとお店の負担。

特にセルフの食べ放題だとある程度のお客様が来てくれないと元が取れない、セルフでお客様に料理取ってもらうお店なら沢山並べないといけない→残った料理はロスしやすい。

それに比べて原価居酒屋の場合は頼んだ分だけ値段が多少上がる。

お店側も食べ残しや飲み残しがあっても原価分を頂いるのでそこまで痛手ではない。

 

料理、飲み物全て原価で提供しているお店は席料が高め。

飲み物だけ原価で提供しているお店は席料低めに設定されています。

お客様によっては料理も飲み物も原価の方がいいと思う方もいると思いますし、飲み物でもウイスキーを原価で飲みたいや日本酒を原価で飲みたい人がいたりワインを原価で飲みたいという方もいます。

アイデア1つ、今のやり方から改善、進化させた方法で人気店になることは可能です。

食べ放題や飲み放題を考えているお店でしたら原価居酒屋をやった方がインパクトがあって新規のお客様を掴みやすいと思います。

2.原価酒場に来てくれるお客様

私たちも飲食店を選ぶ時に必ず目的を持って決めると思います。

お客様として来てくれる場合も同じでお店を選ぶときにも同様です。

  • 今日は1人2000円位のお店で軽く2時間飲みたい
  • デートだから1人4000円位のちょっと雰囲気がいいお店で飲みたい
  • 大人数で飲みたいけど1人3000円位で収まるお店
  • 今日は和食が食べたい、予算は1人6000円位

など。

 

安くすればお客様が入る訳ではないですし、高いからお客様が入らない訳ではありません。

実際に高級店でも予約3か月以上先まで一杯というお店もありますし、安くてもお客様が全然入っていないお店もあります。

何が言いたいかというと値段相応、値段以上の満足度が高いと感じている人が多いお店が一般的に新規のお客様に繋がり満足度が高いお店が繁盛店になったります。

利用者→満足→口コミ、SNS→それを聞いた方や見たかた→利用の繰り返しです。

原価酒場に来てみたいお客様をイメージ、考えてお店のコンセプトを決める必要があります。

3.個人居酒屋経営に向いているのは?

個人居酒屋経営で経営しやすい方は、飲み物だけを原価にして席料が発生する方法がお勧めです。

理由として料理まで原価にしてしまうと仕込み時間が増えてしまったり、営業時間中の人手を多くする必要がある。

居酒屋を含めて飲食店は料理が多いほど提供時間や仕込み時間が必要になってくるので逆に飲み物だけでしたら居酒屋経営の営業中は比較的簡単な作業で済む。

だったらお酒を原価にして原価の高いお酒を安く沢山飲みたい人をターゲットにする戦略です。

 

料理も原価にしてしまった場合は、料理オーダーが大量に注文されて処理できなくなる可能性があります。

飲食店で働いた事がある方でしたら料理が大量に注文された場合はすごく大変と分かっていただけると思います。

予約で予め決まった時間や人数でしたらまだ対応しやすいです。

 

お客様もお酒のみが原価と分かっているので料理を頼む割合がどちらかといえば少なくなります。

原価酒場のポイントは安価な酒から高級なお酒まで幅広く用意。

どちらかといえば高いお酒をメインに置いた方が差別化しやすいです。

理由としてそもそも高いお酒を置いている高級店があまりない事と普段行くお店、同じ予算で高級なお酒を安く飲めるのだったら飲んでみたいと思う人が多い。

お客様が居酒屋を利用する時に一緒に行く人にも影響しますが、予算(単価)を決めてお店を選ぶ事があります。

それでもその日の予算で安く沢山飲みたい人の為にも安価なお酒も多少は置くべきです。

 

例えば、安価なお酒、原価居酒屋で営業すればレモンサワー20円。芋焼酎30円。

ワイングラス40円など値段を見たら「1度行ってみたい‼」と思う価格だと思います。

高級なお酒だと一升瓶1万円の日本酒、大吟醸を1000円。

さずがにちょっと高いので飲みたい人が少ないかもしれませんが、一升瓶2500円前後で美味しい日本酒も沢山ありますし、その場合だと250円で提供可能。

もちろん席料の値段によって利用する人が前後します。

 

原価居酒屋にする場合はワインメインにしたり、日本酒や焼酎、他にはカクテルをメインにする差別化もあります。

ウイスキーや日本酒を原価で出しているお店は実際に何店舗かありますが、ワインを原価で提供しているお店があまりないのでワインの原価居酒屋がお勧めかもしれません。

ここでワインの原価居酒屋のデメリットをお伝えするのなら、ワイングラスを定期的に変える必要がある事です。

 

最初はシャンパンからはじまって次に白ワイン、赤ワイン、となって最後はデザートワインなど1人のお客様でも最低4つのグラス。

しかもグラスの大きさなど細かいところまで決めると4種類のグラスを用意する必要があります。

しかもワイングラスは洗いづらいし場所を取ってしまう。

割れやすいしワイングラスは他のグラスに比べて高いです。

 

特に高いワインを飲みたい人は必ずグラスにこだわるはずなので良いグラスを準備。

そこまでの準備が必要、これは大変だと思ってワインの原価居酒屋はほとんどない理由の1つだと思います。

よってワインの原価居酒屋は差別化としては凄くいいと思いますが、日本酒やウイスキーなどに比べたら大変。

 

もしワインメインでやるのでしたらワインが好きだったりワインの知識がある方でないとやるメリットはないと思います。

ワインメインの原価居酒屋にしたい場合はワイングラス1人1個までと制限したり、追加でワイングラスを使いたい場合は1個100円の追加料金が発生するルールにするなど。

工夫次第で実際にはじめることは可能です。

お店を営業して常に満席にしたい場合は席料1人300円位にする、ほどよくお客様に入ってもらいたい場合は600円位にするなど。

後ほど損益分岐点や利益を解説していきます。

 

1杯200円位の激安酒場とコンセプトが被らないようにするためにも、原価居酒屋ではじめる場合は安いお酒だけではなく、高級なお酒を用意することをお勧めします。

高級なお酒には高級なグラスを用意したり、マイグラスを用意したり会員カードを導入でもいいと思います。

会員カードを発行するのも面倒ということでしたら、ツイッターなどを活用してお店をフォローしていたら会員価格としてもいいですし、フォローし続けるのはちょっとというお客様でも利用する時だけフォローしていつでも外してもいい。

もしくはリツイートやいいねを押したら更に特典があるなど決めても面白いかと思います。

4.損益分岐点

今の時代、お酒だげ原価にする場合は入場料、席料を300円~500円位が目安だと思います。

新規でオープンして最初は沢山のお客様にいてほしい場合は、期間限定で安く設定してもいいですし、来店時間や曜日によって入場料や席料を変える方法もありだと思います。

ここでは入場料、席料を1人500円として計算してみます。

 

家賃10万円1日20人のお客様が来店。

客単価3000円、内訳として500円が入場料、料理が700円(食材原価200円)、酒代1800円(原価なので1800円)として、3000円の売上に対して原価2000円、原価率約67%。

1日6万円の売上で25日営業1か月150万円。

仕入原価100万円で家賃10万円で雑費5万円としても35万円しか残りません。

 

よって原価酒場は儲からない可能性があると終わりたい所ですが、先ほどお伝えした酒代1800円で仕入値段を以前の記事「居酒屋経営に必須な酒屋さんの選び方」でお伝えした内容を活用したり、実際原価酒場も仕入より1割は乗せているお店が多いので、酒代の原価の落とした金額1800円→180円引いて1620円と計算してみます。

トータル原価が1820円になるので180円×20人×25日=9万円の経費削減。

1か月44万円が残り、そこから人件費を引いたてもあまり儲からないと思います。

 

よって原価居酒屋をはじめる場合は利益が薄い、そこまで儲からないと考え、来店人数を増やしたり仕入原価を抑えれば経営としては成り立つと思います。

そもそも飲食店は今の時代、粗利は高いが利益は薄い業界なのでこんな感じだと思います。

私自身、居酒屋経営して13年目ですが大きく儲かる時より大きく損を出す事が多かったと感じています。

大きく損を出す事さえ防げれば今頃相当な金額が溜まっていたと感じていますし、この記事を見ている方には是非私みたいに大きな損失を出さないでコツコツとお客様を増やして少しずつ売上や利益を出してほしいと思っています。

 

たまに「簡単に飲食店で儲かる‼」と言われている情報がありますが簡単に儲かる事はまずないです。

鵜呑みにしないようにしましょう。

そんな上手い話はありませんし、本当にそうだったら自分でやっているはずです。

他の人には絶対に教えないはずです。

そういうアドバイスをする方は飲食業を実際にやっていない人がほとんどですが私はまた居酒屋経営を楽しんでやっています。

大きく損失を出さない方法については今までの記事も含めてこれからもお伝えしていきます。

そしてこの記事に書いてある事を楽しく実践してお客様に喜んでもらえる居酒屋経営していただけたらと思います。

まとめ

食べ放題や飲み放題をやる位なら原価居酒屋、原価飲食店にした方がインパクトがある。

料理も原価にすると大変になるので、飲み物だけ原価にした方が無難。

安いお酒より高いお酒を原価で飲めるようにしないと、激安居酒屋とコンセプトが被ってしまう。

原価居酒屋は大きく儲かる事は難しいがコツコツと利益を出すには向いている。

居酒屋経営で簡単に儲かる方法はなく実際に居酒屋経営していない人の話は鵜呑みにしないようにする。

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