居酒屋経営で利益率の高いお酒6種を解説

今回は飲食店でお酒を提供する場合の利益が高いお酒についてお伝えしていきます。

もうすでに飲食店を経営しているや居酒屋経営者の方には当たり前の情報なので確認程度で読んでいただけたらと思います。

これから飲食店や居酒屋経営を考えている方には是非参考にしていただけたらと思います。

 

利益率が高い飲物からお伝えしていくと焼酎割り、炭酸割り、カクテル、ウイスキー、ワイン、日本酒、ビール、です。

もちろん提供価格や提供量、仕入れ価格で変わってきていきますので目安程度にしていただけたらと思います。

では次からはなぜ利益率が高いのかもう少し細かく説明していきたいと思います。

1.焼酎割り

焼酎割りが一番原価が低く利益率が高いお酒です。

ちなみに焼酎は大きく分けて3種類。

甲類、麦、芋、があります。他にはそば焼酎、黒糖焼酎、焼き芋焼酎、昆布焼酎、紫蘇焼酎などもあります。

 

甲類の焼酎とはよく見かける大五郎、大きな4Lのペットボトルでも売っている物です。

ちなみに眞露や鏡月も甲類です。アルコール度数が20度か25度がほとんどです。

他には東京ではキンミヤ焼酎という甲類でもちょっと高価な焼酎を使って差別化しているお店もあります。

 

ちなみにホッピーやバイスという飲み物を聞いた事がある方がほとんどだと思いますが、甲類の焼酎でホッピーで割る。

ホッピーはノンアルコールビールみたいな物です。

バイスとはコダマ飲料が販売している紫蘇風味の物です。

ようは焼酎を入れて好きな飲料で割って飲むのが焼酎割です。

 

例えばウーロンハイの作り方は焼酎もしくはウォッカ(ウォッカで作るお店はほとんどないと思います)でウーロン茶で割って完成。

焼酎は甲類使うお店がほとんどでが、麦焼酎でウーロンハイ作っても問題ないです。

芋焼酎でウーロンハイはあまりお勧めしません。

緑茶で割れば緑茶ハイになり、玄米茶で割れば玄米ハイ、牛乳で割れば牛乳ハイ、デカビタで割ればデカビタハイ。

割る飲料を用意しておけば何通りも種類が増やせます。

 

甲類の焼酎の値段は4L2000円前後です。

ウーロンハイの原価を計算すると60cc(30円)とウーロン茶200cc(2L100円の物を使った場合約10円)計40円が原価率です。

さらにウーロン茶を安く抑える方法ですが、パックを使って沸かすともう少し原価を安くする事が出来きます。

ウーロンハイを作る時、氷も入りますが、製氷機の氷を使った方が安く作れます。

正統派のバーや高級店以外は製氷機の氷を使っている所がほとんどです。

2.炭酸割り

炭酸割について色々な言い方があります。サワー、チューハイ、ハイボール、スプリッツァー。

これは全て炭酸割りという事と同じです。

 

よくハイボール=ウイスキーと勘違いされている方もいますが、炭酸割りという意味です。

なので焼酎ハイボールは焼酎を炭酸で割る飲物になるのでウイスキーは入りません。

よってハイボール下さいと言って焼酎の炭酸割りが出てきても文句は言えません。

 

スプリッツァーは赤ワインスプリッツァーや白ワインスプリッツァーという事で氷入れてワインと炭酸を半々で作れば完成です。

ワインスプリッツァーは安いワインを使って問題ありません。

 

他にはレモンサワーだと焼酎を60cc(甲類)に氷を入れて炭酸200cc更にレモンコンクやレモンを絞って入れてば完成です。

炭酸は瓶の200ccの物で大体50円前後。1Lのペットボトルだと1本100円前後です。大体の原価が50円~100円になります。

よって原価を安くしたい場合は1Lのペットボトルを使用すべきですが、1度開封すると炭酸が抜けていきます。

 

炭酸は冷蔵庫に入れて冷やしておいた物を使った方が氷が溶けにくいので美味しくなります。

以前の記事でマルチサーバーの事をお伝えしましたが、この機械を導入すれば1L数円で炭酸が作れます。

≫ ハイボールやレモンサワーの原価を約5割削減出来るマルチサーバー

よってマルチサーバーによってレモンサワーが40円前後でしかも炭酸が出来立て、しかも冷えているという非常に便利な機械なので目安として1日40杯以上炭酸割りを提供するお店でしたら是非導入する事をお勧めします。

 

よくチェーン店がサワーやウイスキーハイボールを安く提供しているお店がありますが、マルチサーバーを活用して原価を圧倒的に安くしかも美味しく出来るからやれているんです。

なのでマルチサーバーを設置していないお店でそれに対抗してハイボールを安くしてしまうと万が一売れても炭酸が足らなくなったり、そもそも炭酸を冷やしておかないといけない。

冷やさなくても作れますがマルチサーバーで作った炭酸割りには味も含めてかなわないです。

話戻りますが、一般的に焼酎割りの次に原価が安いお酒が炭酸割りです。

3.カクテル

一般的に洋酒を使って種類の違う物を混ぜ合わせるのがカクテルです。

よって人によってカクテル=甘いお酒やアルコール低めと勘違いされている方がいますが、甘くないカクテルもありますし、アルコールが高いお酒もあります。

カクテルの王様、マティーニは甘くないですし、アルコールも高いです。

 

カクテルで人気のカシスオレンジ。

カシスリキュール(45ccで40円~90円)値段の差は仕入れ価格もありますが、安価か上質かで幅があります。

そこに氷を入れてオレンジジュースを入れてば完成です。

 

オレンジジュースの原価ですが(150ccで約10円~60円)こちらも安価なパックや上質な物かで幅があります。

よって1杯作るのに50円から150円が目安で更に氷にこだわればもう少し原価が上がります。

一般的にカクテルは値段設定が高めになっているので利益が出しやすいのですが、杯数があまり出ないのでトータルでは利益が出にくい事があります。

 

話がちょっと逸れますが、美味しいカクテル飲みたい場合は正統派のバーに行くことをお勧めします。

正統派のバーだとお店の雰囲気はもちろん、作り方や氷を含めてこだわりの1杯を作ってくれます。

お酒を作っている姿を存分に楽しみたい場合はジンフィズを注文してみましょう。

氷の入れ方から、シェイク、ビルド、炭酸の注ぎ方まで色々見れます。

カクテルの中でも行程が長いので忙しい時に注文すると嫌な顔をされるかもしれません。

なのでそこまで仕入れ原価が高くないのに1杯800円以上したりチャージが掛かるのは、その場所や雰囲気にお金を掛けているからです。

 

話戻りますが、居酒屋はカクテルで本格的な事はまず求められないのでカシスリキュールやピーチリキュール、ジントニックなどを作れるようにするだけで問題ないです。

4.ワイン

ワインも値段設定で利益を調整することが可能ですが、基本的に割らないで飲む物なので原価が高めになりやすいです。

安いワインだと1本700MLで400円前後です。

ボトルで提供しても1本2000円でも原価20%。

 

よくグラスワインはどれだけ入れればいいかと聞かれますが、お店によって量が変わります。

概ね150cc前後です。よって1本から4~5杯取れます。

 

ワインは奥が深いので今回は簡単に説明しますが、一般的に赤は15度前後。白は冷やして提供なのです。

そして開封後は冷蔵庫で保存で3日以内の提供が望ましい。

よって個人居酒屋経営でワインを扱うのは沢山出てくれない場合はちょっと管理が難しいと思います。

よってワインをメインにしているお店以外はあえて置かないのも1つです。

なのでお酒メニューを考える場合は先ほど説明した事を参考にいていただけたらと思います。

5.日本酒

あまり知られていないのですが、日本酒は利益が出来にくいお酒です。

こちらも基本的に割らず、1合(180cc)の単位で提供するお店が多いです。

 

例えば1升(1800cc)2500円で仕入れたお酒で1合提供する場合、原価250円です。

600円で売った場合でも原価約42%です。

しかも一度開封すると冷蔵庫で保存する必要がある。

 

お店の業態にもよりますが、居酒屋として経営している場合は日本酒が必須です。

日本酒も扱いが他のお酒に比べて大変なので簡単にする対策を1つお伝えするならボトル売りだけする方法です。

日本酒は180ccの物やワンカップもありますし、300mlや720mlがあるのでそれをそのまま提供するとそこまで手間が掛からないと思いますが1升で仕入れるより原価は高くなってしまいます。

日本酒も醸造アルコールを使った本醸造から醸造アルコールを使用していない純米酒。贅沢を優先した大吟醸などがあります。

メニューを考える時は先ほど参考にいていただけたと思います。

6.ビールは利益を出し辛い

今回一番利益を出しづらいお酒はビールという事でお伝えしていきます。

もちろん販売価格で利益率が変わりますがこちらも割らずそのまま提供なのでどうしても原価が高くなります。

 

焼酎割りや炭酸割りでは氷を入れて量を多く見せれるのですがビールはそういうことが出来ません。

特に生ビールは1日1回の水通し洗浄が必要でその分ロスが出ますし、注ぎ方でロスや樽交換でもロスが発生します。

 

以前の記事でもお伝えしますが、個人居酒屋経営で小さいお店の場合は生ビールか瓶ビール、どちらか1種類にする事をお勧めします。

≫ 個人居酒屋経営で生ビールと瓶ビール、2種類用意する意味ありますか?

 

ちなみにビールの原価ですが中瓶(500Ml)で280円前後で仕入れる事が可能です。

瓶ビールを1本600円で売っても原価47%と高め。

お店によって小瓶だったり大瓶を扱っています。

 

ちなみに知っている方がほとんどだと思いますが、生ビールと頼んだ場合、ジョッキの容量は380ml前後の物がほとんどです。

よって生ビールと瓶ビール(中瓶以上の大きさの場合)同じ価格だったら瓶ビールを注文したほうがお得です。

ちなみにビールとジンジャエールを半々で割るとシャンディガフ、ビールとトマトジュースで割るとレッドアイ、ビールにカルピスを足すとカルピスビール、というカクテルになります。

まとめ

一般的に焼酎割りが原価が最も安く抑えれて、ビールが原価が高めになる。

焼酎やウイスキーは開封しても冷蔵庫に入れる必要がないので管理が簡単。

マルチサーバーを活用すれば何杯でも安く、美味しく炭酸割りを作る事が可能。

ワインや日本酒は一度開封すると冷蔵庫保存で早めに提供する必要がある。

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