居酒屋経営するときのメニュー構成によって効率よく料理を提供することが出来ます。
大きく分けて3つ、1.すぐに提供出来るメニュー 2.多少時間が掛るメニュー 3.かなり時間の掛るメニュー
この3つをバランスよくメニュー構成にいれていく必要があります。
そしてお客様から料理の注文が入った時にかなり時間の掛るメニューばかり注文された場合は事前にお客様に”多少お時間掛りますが宜しいでしょうか?早く出てくる料理もご一緒にいかがででしょうか?”とお伝えしましょう。
この一言あるかないかでお客様から料理が遅いというクレームがほぼ無くなります。
あなたも飲食店でこの一言があるかないかで待てる気持ちが変わってきませんか?
そして効率よく料理を提供する方法とは営業前の準備を完璧にすることです。
今回は小さな居酒屋で効率よく料理を提供する方法、食材ロスをなくしたり、少しでも食材を長持ちさせ、原価率を抑える方法をお伝えしていきます。
目次
メニュー構成の割合
お店のコンセプトによって割合が変わります。
低価格の居酒屋で回転率を上げたい場合は、①すぐに提供出来るメニューの割合を多くして、③かなり時間の掛るメニューの割合はほとんどないようにする。
高単価の居酒屋で回転率をあまり求めない場合は③かなり時間の掛るメニューの割合を多くしても問題ないです。
1.すぐに提供出来るメニュー
ちょっとカットして提供や、盛るだけで提供出来る料理です。
例えばサラダは葉物を事前にカットしておけば後は、盛りつけ→ドレッシングかけて→完成。
ポテトサラダは事前に作っておけば盛るだけ提供出来ます。
すぐ提供する為にも事前の準備が必要になってきます。
サラダを提供する場合でもレタスやサニーレタス、グリーンカールは水洗いして水きりする必要があります。
すぐに提供出来るメニューの割合ですが2~3割位が良いです。
2.多少時間が掛るメニュー
多少時間が掛るが調理器具によって時間短縮して料理提供出来ます。
時間短縮に有効な調理器具として電子レンジ、フライヤー、オーブンなどがあります。
電子レンジは営業時間前に作っておいた料理を再加熱するのに便利です。
冷凍食品の枝豆は水を入れて電子レンジで加熱すればいつでも美味しい枝豆を提供出来ます。
煮付けは基本的にその日作った物はその日に出した方が良いです。
煮込み料理は食材にもよりますが作って1週間位冷蔵庫に入れて、オーダー入った時に電子レンジで温めれば美味しく提供出来ます。
電子レンジ、フライヤー、オーブン、などは入れてタイマーをセットしておくだけで完成。
その間に他の事が出来るというのが最大のメリットです。
例えば電子レンジで料理を温めながらフライヤーに食材を入れて調理、そこにオーブン料理も動かし、その間に先ほど説明した①すぐに提供出来るメニューを作れば、短時間で1人で沢山の料理が一気に作れます。
但し多少時間掛るメニューでもいきなり沢山注文が入った場合は遅れてしまうのでメニューの割合として4~5割位が良いです。
3.かなり時間の掛るメニュー
最後かなり時間が掛るメニューがフライパンなど炒め物が時間掛ります。
例えば野菜炒め、炒飯、焼きそば、オムレツと4つオーダーが入った場合、1つずつしか作れない。
小さな居酒屋の場合、1口コンロしかない場合と仮定します。
更に作った後毎回フライパンを洗って調理スタート。
よって4つの料理を作るのに20分位掛ってしまいます。
そしてこのフライパンなどを炒め料理は基本的につきっきりではないと作れないということです。
なので今回はかなり時間が掛るメニューに割り当てしました。
メニューの割合としては1~2割位にした方が良いです。
この時間掛るメニューはお店側も提供するまで時間と人員が掛る分、食材原価率を下げることをお勧めします。
私の経営している居酒屋で時間が掛るメニューを安く設定した場合、沢山の注文が入ってしまいお店が回らなくなってしまっていることが多々ありました。
対策としてかなり時間が掛るメニューは値段を高くしたり品数を減らし、あまり時間の掛らないメニューをお勧めメニューにしたりしています。
仕込みの準備は絶対に怠ってはいけない
先ほどのメニュー構成をしっかりしていても、営業前の仕込みの準備が出来ていないとすぐに提供出来るメニューもすぐに出せなくなってしまいます。
仕込み準備を完璧にすることで効率よく料理を提供してお客様も満足してまたリピートしてくれて常連さんになってくれます。
仕込みの準備ですが在庫の数や今日提供出来る品数、オーダーが重なった場合にはどうするのか頭の中でシミュレーションをしましょう。
冷蔵庫や冷凍庫にどれだけあるか把握していないと料理を冷蔵庫から探すだけでも時間が掛ったり、あると思ったら無かったのではそれをまたお客様に伝えて再度注文を受ける。
ホールスタッフにも迷惑がかかりお客様もがっかりしてしまうので必ず把握しておきましょう。
例えば早くだせるサラダメニューの玉ねぎスライスが必要なのにスライスされていない。
細かい所ですがこの積み重ねの数秒が営業中のお店にはどんどん影響して提供時間が遅れクレームに繋がってしまいます。
なので仕込みの準備は絶対に怠らず営業前に完璧にして下さい。
1人で調理でも効率よく料理を出す方法
まずは料理に手間をかけ過ぎない事です。
これは料理の手を抜けば良いと言う訳ではなく、営業中の手間を省くことが大事だという事です。
先ほどお伝えした事と同じことですが仕込み準備を完璧にするということです。
仕込みを完璧にすることで営業中の調理時間を短縮する、一気に料理注文が入った場合も迅速に対応、早く提供出来る為です。
あとは実際に営業をして日々改善していけば1人で調理しても効率よく料理を提供出来ます。
食材ロスをなくす方法
私の経営しているお店では食材ロスがほとんどありません。
理由として最小限の食材でメニューの種類を増やすようにしているからです。
そして食材ロスする前に他の料理で使えるようにしたり、賄いに回すようにしています。
ちなみに賄いですが税務上、現物給与に該当するので注意が必要です。
詳しくは顧問税理士に確認することをお勧めします。
話戻りますが、先ほどの在庫管理やいつ作った物か把握していればロスはほとんど発生しません。
お店をオープンしたての頃は何人お客様が来てくれるか予想しずらいですが、2~3ヶ月営業すれば大体の流れが見えてきます。
この食材ロスが1日100円だった場合、1ヶ月3,000円。年間36,000円の差が出てきます。
食材の保存温度
食材には1つ1つ適している温度があります。
特に鮮魚や肉は傷みやすいのですがチルド(0度)を活用することによって大幅に食材の傷みを遅らせることが可能です。
野菜の場合は3度~8度や13度以下が良いなど適している温度が違います。
小さい居酒屋だと管理が難しいかもしれませんが出来るだけその食材に適している温度で保管することをお勧めします。
適している温度で保存することによって食材の傷むスピードの違いが目に見えて分かると思います。
まとめ
料理に時間が掛るメニューばかり注文された場合はお客様に事前報告したり早く出てくるメニューをお勧めする。
メニュー構成を戦略的に考え、かなり時間の掛るメニューは品数を減らしたりする。
仕込みの準備を絶対に怠ってはいけない。その為にも在庫管理をしっかりする。
食材に適した温度で保存すれば食材の持ちがよくなり、よって食材ロスがほとんどなくなり原価率が安定します。
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